シチリアーナ- レスピーギ-
オットリーノ・レスピーギは、イタリアが産んだ作曲家である。20歳にして「ヴァイオリニストとして最高度の資質」と新聞に絶賛されるほどの演奏家であり、ペテルブルグでは歌劇場のヴィオラ奏者も務め、晩年には指揮者として活躍するなど多才な人物であった。
彼は作曲にも通じており、特に「ローマの松」に始まるローマ三部作は有名である。
編曲作品を多く残した彼が、1932年に作曲したのがこの「第3組曲」だ。
16-17世紀の古いリュート作品に、彼が自由な編曲を加えたものが「リュートのための古い舞曲とアリア」だ。
(リュート:撥弦楽器の一種で、おもに中世からバロック期にかけてヨーロッパで用いられた古楽器群の総称)
第1組曲、第2組曲がチェンバロを含む管弦楽編成であるのに対してこの第3組曲は弦楽合奏によって演奏されるため、格段に演奏される機会も多い。一度は耳にしたことのある方も多いのではないだろうか。

今回は、第3曲「シチリアーナ」を演奏する。
リュートの響きを思わせるチェロのピチカートに合わせ、物悲しい旋律がヴァイオリンによって歌われる。

第1変奏では2ndヴァイオリンとヴィオラが優しくメロディを装飾する。吹き荒れる風のように激しい下降音階を経て、チェロの低音に包まれながら不安の漂う第2変奏が演奏され、淡々と語るように曲は終わってゆく。
楽器編成

弦楽合奏(ヴァイオリン2部、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)

2013/3/9